嘉永元年創業 千葉東金の小川屋味噌店

地域資源を未来へつなぐ取り組みが評価されました ― いちはらSDGsアワード2025 最優秀賞―

2025年12月20日

このたび、グループ会社やますがいちはらSDGsアワード2025において最優秀賞を受賞いたしました。地域課題の解決と持続可能な社会の実現に向けた継続的な取り組みが高く評価されたものであり、私たちにとっても大きな励みとなる出来事です。

本受賞の背景には、「千葉もっと元気に笑顔でプロジェクト」の一環として実施してきた竹林整備の活動があります。近年、管理されない竹林の拡大は、里山の荒廃や生態系への影響、さらには周辺農地への被害といった課題を生み出しています。一方で、竹は成長が早く、適切に管理すれば再生可能な資源として高い可能性を秘めています。

本プロジェクトでは、地域の竹林を計画的に整備し、不要となった竹や若竹を単に廃棄するのではなく、「資源」として活用する循環型の取り組みを推進してきました。その結果、従来は十分に活かされてこなかった若竹に新たな価値を見出し、食品ロスの削減と地域資源の有効活用の両立を実現した点が評価され、今回の最優秀賞につながりました。

私たち小川屋味噌店では、この竹林整備で収穫された若竹を用い、国産メンマ「竹切物語」を製造しています。一般的にメンマの多くは海外産原料に頼る中、国産の若竹を原料とし、素材の下処理から味付けまで丁寧に行うことで、えぐみが少なく、やさしい食感と風味を引き出しました。発酵食品を扱ってきた私たちの知見を活かし、調味や製法にも工夫を重ねることで、和食はもちろん、現代の食卓にもなじむ商品に仕上げています。

この取り組みは、単なる商品開発にとどまらず、「地域の自然を守りながら、食の価値を高める」という私たちの姿勢そのものです。竹林整備によって景観や環境が保全され、そこから生まれた資源が食品として活用される——その循環の中で、地域に雇用や誇りが生まれ、次の世代へとつながっていきます。

今後も私たちは、地域の皆さまや関係各所と連携しながら、自然の恵みを無駄なく活かすものづくりを通じて、持続可能で笑顔あふれる地域社会の実現に貢献してまいります。